正確な透明度のはかりかた

 海の透明度は常に変化しますが、その原因は複雑な要素がからみあって起こります。
 私たちがよく行く伊豆の海は、一般的に真冬は透明度が増し、春の3月頃と7,8月は若干
 濁る傾向があります。
1〜2月の熱海近辺は、透明度が20メートルを超える日も少なくなく、

 
沖縄と同じぐらいの透明度と、冬でも元気いっぱいの魚の群に出会うことができます。
 
 しかし夏のプランクトンが多い時期や、川水の影響で透明度がかなり悪化していたら、
 ダイビングは楽しめないと思っているダイバーは多いのでは?私は仕事で夏の東京湾にも
 よく潜りましたが、透明度は悪くても、海の中は見事な生態系と色彩で海の強さを知ることが出来ました。
 
 濁った海の醍醐味は、夜行性の生物が昼でも見られたり、コンパスナビゲーションが上達できたり、
 水深の変化に敏感になれたり、マクロ写真が上達したり、生物に対する知識も、スキルも、
 確実に上達する要素を海がプレゼントしてくれることにあると思います。
 真夏に透明度20メートルのラッキーも、みそ汁の透明度も、間違いなく自然の
 ありのままの姿です。どんな自然にも向き合うことが出来たとき、ダイビングの技術は
 間違いなく上達していることと思うのです。上達すればおもしろさも増す。
 
 話がそれてしまいました。皆さんがよく言う透明度の実際の計測方法は、
直径30センチの白い
 円盤を水面から下げて、どれくらい離れたら見えなくなるか
を計ります。
 しかしダイバーは一回一回計測をする訳ではないので、おおよその見た目の判断になります。
 しかしこれによって、ダイビングポイントのAというスタッフは10mと表現した透明度でも、
 Bのスタッフは13mと表現したり、ばらつきが出てきます。まあ見た目だからしかたがないですよね。
 スタッフの癖をつかむのも面白いかも。

 おおよその透明度はボートダイブなら、アンカーロープの下の水深をダイビングコンピューターで
 計っておき、その回りの地形と隆起を頭に入れ、アンカーロープが水面に伸びている角度の真下に
 当たる箇所の水底に、だいたいの検討で
大きさが30センチほどの白い個体を見つけておきます。
 
ウミトサカや白い岩、真っ白なイソギンチャク、なんでもいいと思います。アンカーロープから浮上
 しながら、その目標物が何メートルの深度で見えなくなるか、ダイビングコンピューターで計測します。
 目標物を定めた水深から、見えなくなった水深を引けば、それが透明度というわけです。
 正確な計測方法と、そう大きな違いは起きないと思いますので、皆さんやってみてください。
 
 透明度が悪いとき、水深が深いときは、必需品の水中ライトをお忘れなく!


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 監修 アクアラングサービス
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