究極の水中写真練習法

 水中写真がうまくなるには?カメラを持っているダイバー全ての願いだと思います。
 私自身、水中写真を撮りますが、なかなかプロと同じレベルの作品は難しいです。
 それこそ最初は失敗の連続。デジカメもない時代でしたから、相当な数のフィルムと
 水中写真の先生もいなかったので、ひたすらダイビングにお金をつぎ込みました。
 そんな経験の中で、ただ数を撮るのは不経済ですし、効率のいい上達法を、私なりに
 考えてみました。

 
これは指導団体マニュアルやダイビングハウツー本には、書かれていない内容と思います。

 ・水中で字を書く

  私は水中写真の基本の基本は、シャッターを押す週間は、手元を完璧に制止させるための、
  完璧な中性浮力と、細やかなフィンワークと思っています。

  だけどどうやって練習したらいいのか?練習法を公開します。
 
 1,マグネットペンで水中でも字の書けるクエストを海底に固定します。岩の透き間にはさむと
   簡単です。水深は上級者ほど浅くしましょう。波の影響が多くなります。
 
 2,中性浮力をとり、最初はペンを持たないほうの手で岩につかまり、クエストを手でホールドしない
   状態で文字を書きます。波のウネリを体で吸収しながら、クエストにはペン先以外いっさい触れずに
   文字を書くのです。波の影響と、呼吸のバランスで文字がゆがんでしまうと思いますが、
   根気よく、綺麗な文字が書けるまでやってみましょう。
 
 3,次は、手で何もつかまらずに、体か完全に中空に浮かんだ状態で、ペン先のみを
   クエストに触れさせて文字を書いてみましょう。


  水中用スレート 水中で文字の書けるクエスト、必需品です。

 これらの練習によって、呼吸と中性浮力の兼ね合いや、波のウネリを体が吸収するフィンキック、
 完璧な水中バランスを得ることができます。文字を書くのと、カメラを両肘でしっかり固定し、
 ブレないように撮影するのには、もちろん違いがありますが、中性浮力がままならないまま、
 むやみにシャッターを押すよりも、
遙かに基礎能力が付くと思います。
 フィルムの場合、露出やライティングの技量も必要ですが、デジカメならこの練習は、いいのでは。
 
 私が潜水士時代、水中塗料を海底構造物に塗ったり、水族館の壁を補習するために、水中で
 コーティング材を使う経験があったために、より一般的な上記方法を考えました。
 自然の波や、マグロ水槽の水流はなかなか強く、そういった環境下で

 完全にミリ単位で手元を固定できなければ、とても水中作業はできなかった
のです。
 様々な経験を積んでいる作業潜水士は、その昔、フィルムのニコノスを使い、フレームに
 センチ単位の制度で、被写体をおさめる技量を要求されました。
 どんなに悪い環境でも、施工前、作業後の水中写真が、きちんと撮れない潜水士は
 雇ってもらえないのです。それによって数千万円単位の金額がプラントで動くのですから。


 
* 注意 バディーシステムを尊重して練習しましょう!


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 監修 アクアラングサービス
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